カヌレの命ともいえる、あの特徴的な溝の入った形を生み出してくれる「カヌレ型」は、現在テフロンやシリコンなど、気軽に購入できる物もたくさん販売されています。
そんな中でも、パティシエやプロも愛用している人も多い銅型は一つの価格が大体2000円〜と、なかなか手を出しにくい上に、使用していくうちに銅が酸化してしまうためお手入れをしっかりとしなくてはいけない、ハードルの高めな道具になります。
今回はそんな、焼きムラの原因にもなる酸化した銅型の”還元”お手入れに挑戦してみた記事になります。
今回はこの銅型たちを還元していきたいと思います。
くすんだ土のような色をしている状態から、どれくらいきれいになるんでしょうか…
【使用する道具】
- クエン酸
(非食用のもの・絶対食べちゃダメ!) - 水
- 深さのあるタッパやボウル
(クエン酸水を入れておくための器) - 秤
(クエン酸を測る時に使う) - 使い捨てビニール手袋
(手荒れ防止)
【やり方】
深さのあるタッパやボウルに、銅型が浸かる量の水を入れる。
クエン酸のパッケージ裏に、水とクエン酸の量(比率)が書かれているので、その通りの量のクエン酸を測り、水に溶き入れて”クエン酸水”を作る。
(今回は「水100mlに対してクエン酸5g」「タッパに入れた水の量は2L」だったので、クエン酸は100g用意する。)
作ったクエン酸水の中に銅型を沈める。
(5分/10分 それぞれ分けて漬けたけどあまり違いはなかったので、5分つけるくらいで大丈夫だと思います🙆♀️)
クエン酸水の中から銅型を取り出し、型に付いているクエン酸水をサッと水で洗い流す。
乾かしたあと、型の内側にオイルを塗って190℃10分で空焼きしてお手入れ完了。
溝の部分にところどころ還元しきれていない部分がありますが、もともと型に汚れがついているとこのようにきれいに還元できないので、クエン酸水につける前に肩の汚れは落とせるだけ落としてから還元するといいです🙆♀️
実際還元する前とした後の比較画像はこちら↓↓↓
(左:還元前 右:還元後)
こうやって見てみると、還元後の銅はピンクゴールドのような色になっていることがわかり、しっかりとクエン酸水で酸化銅が還元されて銅に戻ったことがわかりますね💡
今回のように銅型を還元する理由としては、通常の銅と酸化銅の付着した状態の型では、熱伝導率に約100倍と大きな差ができてしまい、その結果、酸化銅の付着している型で焼くと焼きムラができてしまう原因になるからです。
見た目的にもきれいな道具てお菓子作りはしたいですし、何より一個の値段が洒落にならないのが銅型なので、長く愛用していくためにもお手入れはちゃんとしていきたいですね🌟
※追記※
今回使用したクエン酸くんの裏面下部にある”適するもの” ”適さないもの”の記載には、「銅は適さないもの」の分類に入っていました。
還元によるお手入れも方法としてあることは確かですが、銅に対して使用できる強さのクエン酸とそうでないものがあるのだと思います。
今回私は、銅が”適さないもの”に入ってしまうクエン酸を使ってお手入れをしてしまっているので、還元お手入れをするという方は、購入したクエン酸がどうに使用できるのか予め確認して購入してください。今回私が使用した同じクエン酸くんを使用する方は自己責任でお願い致します。