カヌレって何?どんなお菓子なの?

公開日:2022年04月07日 18時14分
最終更新日:2022年09月20日 01時34分


 小さくてコロンとしたフォルム、そして溝のある形が特徴的な「カヌレ」。

 ここ数年でスイーツ界隈においてじわじわと人気に火が付き、専門店ができたりパン屋・ベーカリーでも取り扱われるようになったりして、日常でも目にすることが増えました。しかし、見たことはあるけどどんなお菓子なのか知らない…という方は意外と多いと思います。

 そんなカヌレは一体どんなものなのか、今回は由来や歴史的観点ですこし掘り下げてご紹介します。


由来

 カヌレとはフランスが発祥の洋菓子で、正式には「カヌレ・ド・ボルドー」と呼ばれています。これは、一説によるとフランスのボルドー地方にあるボルドー修道院で伝統的に作られていた為だとされています。
 しかし、この説の根拠となる資料などは、1789年から1795年にかけて起こったフランス革命によって焼失してしまいました。そのため、詳しい歴史については現在でも明らかにはなっていません。

 もともとボルドー地方では、ワインの浮遊物や沈殿物である澱(おり)を取り除くために、卵白を使用していました。その際に大量の卵黄が余ったしまっていたために、どうにかして卵黄を消費できないかということでボルドーの人たちは考えました。そうして生まれたのが作られたのが「カヌレ」なのです。

 カヌレという言葉には「溝のついた」という意味があり、その名の通り、縦方向に溝のある専用の型を使い、高温で一気に焼き上げます。
 焼き上げると外側は黒く焼き色が付き、カリっとした食感で硬く香ばしく、内側はしっとりモチモチとした食感に仕上がります。



製法

 伝統的な製法では、蜜蝋カヌレ型と呼ばれる縦方向に溝のついた型を使用します。

 専門店ではほとんどが蜜蝋を使用し、本場のレシピで制作していますが、自分で作る場合、蜜蝋自体が製菓材料店など以外ではあまり見かけるものではないため、蜜蝋の代わりにバターや離型剤を使用する製法もあります。蜜蝋とはミツバチの巣を構成する蝋を生成したもので、蝋燭などの蝋とは違い、食べても人体には無害なため安心してください。

 主に卵や牛乳・薄力粉・砂糖・バター・ラム酒を材料としていて、型に蜜蝋を塗り高温でじっくり時間をかけて焼き上げることで、カヌレ特有のあの「外はカリっと・中はモチモチ」の食感が生み出されます。




 カヌレは、少し値段が高かったり、食べたことが無いものに挑戦するのは気が進まないという方もいると思いますが、外のカリっとした食感と中のしっとり・もっちりとした食感の対比とバランスが、お店ごとに少しずつ違ったり、かわいらしくチョコや果物がトッピングされているものもあったりするので、ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか♪😊


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