今回紹介する海外のカヌレは、シンガポールのFlourcrafts Patisserie(フラワークラフツ パティスリー)です。
フラワークラフツ パティスリーはEast West LineのTanjong Pagar駅から徒歩4分ほどにあるフランス菓子店です。徒歩4分というと近いイメージですが、熱帯での徒歩4分は結構きつめですので、バスの利用も検討してみて下さい。バスですと「オポジット・MASビルディング」や「シェントン・ウェイ・ターミナル」が近いです。
店内にはイートインスペースがあるという情報もありましたが、訪問時はイートインスペースはなく展示スペースになっていました。
オフィスビルの一階にあり、お隣にもカフェがあるのでぱっと見間違えそうですが、お店の外にはフラワークラフツ パティスリーの看板が出ていますのでそちら目印に向かって下さい。
店内に入れば白を基調とした内装の店内にカヌレがずらりと並んだショーケースが鎮座しています。
フラワークラフト パティスリーはフランス菓子店とのことですが、実際に店舗に行ってみると、ずらりと10種のカヌレがショーケースに並んでおりついつい胸が躍ってしまいます!
2023年5月現在私が調べた範囲ではシンガポールで最もカヌレの取り扱いバリエーションが多いお店でした。
やはりこうやってたくさんの種類のカヌレが一つの箱に詰められている様子は、さながら宝石箱のようで眺めているだけで幸せになれちゃいます✨
ここからは実際に食べてみた感想を一つずつ紹介していきます。
SIGNATURE VANILA RUM CANELÉ
外はかなりしっかりカリッと焼き上げられており、カリカリ度は5/5という感じです。
外はカリッとした食感。ラムがしっかり香るカヌレでした。バニラの風味に関してはふんわりという感じでした。
カヌレのお味ですが、ラムとお砂糖がほのかに蜂蜜っぽい風味を出していて、カヌレでは蜜蝋をよく使いますが、蜜蝋ではなく、蜂蜜の甘さのような風味がしました。
この時点で蜂蜜味のカヌレをいただいたことがなかったので新鮮な感じがしました。
BAILEYES ROCHER CANELÉ
すごく個性的な見た目をしていて、カヌレの上に大きなチョコクランチのボールが乗っていました。
アーモンドとチョコに加えてほのかにラムが香っていました。ただのチョコクランチだったとしても驚きですが、ラムの香りを感じたときにそこまでこだわるのか〜と憎い演出だと本気で思いました。で、このラムですが、ややチョコレートボンボンのような少しアルコールが含まれているような気がしました。
外はしっかりカリッと感があり、カリカリ度は4/5という感じです。
カヌレ自体はプレーンカヌレと同じだったと思います。
RASBERRY EARL GREY CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
このお店のカヌレの特徴ですが、クリームがカヌレの奥の方までしっかりと注入してあって、クリームと生地のマッチングを楽しめるカヌレになっています。
ラズベリーのクリームですが、甘味の中に割としっかりと酸味があり、生地のアールグレーと合わさって美味しかったです。
THAI MILK TEA CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
タイのミルクティー味とのことミルクキャラメルに近いような甘さのあるカヌレでした。
コンデンスミルクをちょっと香ばしくしたプリンのカラメルっぽい香ばしさがありました。
PISTACHIO CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
上部にグリーンのムースとお花が乗っていました。このお花はなんなんでしょうか??
ピスタチオの花というわけではないようですが、花びら部分には味はありませんでした。
生地の方にもピスタチオが練り込まれているのかな(クリームから生地に移ったのかもしれませんが。。)?と思わせるほのかな香りが生地からも香ってきて非常に美味しいです。
BLACK SESAMI CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
生地にもしっかりと黒胡麻が練り込まれていて、黒胡麻の香ばしい香りがしてきました。
黒胡麻のクリームですが、甘さの中に少し塩味があって、中華料理の黒胡麻だんごを思い出すやや中華っぽい感じがしました。この塩味が味に深みを出していて、黒胡麻の香ばしい香りと塩味の深みを一度に楽しめるタイプのカヌレでした。
食べ進めるほどに中華まんじゅうぽさが出てきて病みつきになりそうで知った。
UJI MATCHA CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
抹茶パウダーはカヌレの半分に振ってあり、おしゃれな家事がしました。
生地にも抹茶が練り込まれていてオーソドックスな感じの抹茶カヌレでした。
抹茶クリームは甘さの中に抹茶の苦味があり、無理に苦味を消そうとしない大人なカヌレという感じでした。
HOUJICHA CANELÉ
トップに金粉があしらってありました。すごいです!
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
生地部分ほうじ茶の味はほのかに感じる炒った残り香を感じるような気がしました。
このほうじ茶カヌレはクリームの方にほうじ茶の香りが多く出ていました。
TARO CANELÉ
タローカヌレという名前を見て、最初は一体何がタローなのか分からずドキドキしながら食べました。
タローというのはタロ芋なのでしょうか?クリームは濃度の濃い感じのざらっとした食感がありました。
外はちゃんとカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
このカヌレの面白いところは上部のクリームの外側の部分が、時間の経過とともに乾燥してきて、乾燥した部分が少し凝固するんですが、その凝固部分に味が詰まっていて、これがまた美味しいんです!
生地自体はあまりタロー感を感じることなくあっさりした感じです。このあっさりした生地に、クリームの風味とカヌレのサクサクがマッチして新しいカヌレを作っていたように思います。
RED VELVET CANELÉ
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
このカヌレは下からクリームを注入していました。
このカヌレのベルベット感はココアパウダーをまぶして実現してありました。
生地にもココアパウダーが含まれていたのではないかと思いますが、外のココアパウダーの方が強烈に個性を出しており、生地はほのかにかおる程度のように思います。
中のクリームですが、これはチーズクリームが入っていたと思います。ほのかにレモンの風味がしました。
EARL GREY CANELÉ
生地の上部にアールグレイの花びらがあしらわれていました。
外はカリッとしていました。カリカリ度は4/5という感じです。
生地にもしっかりアールグレイの味が練り込まれていました。クリームと生地を一緒にいただくともう完全にミルクティーでした。
安定のアールグレイ紅茶でした。
いろいろな種類のカヌレを食べてみて感じたことは、Flourcrafts = 小麦工房の名前の通りのすごくカヌレに対して思い入れのある、野心的な研究熱心なお店なんだなと思いました。見た目の派手なBAILEYES ROCHER CANELÉに注目が集まりそうですが、BLACK SESAMI CANELÉやTARO CANELÉが新しいカヌレの方向性を模索している感じがしました。抹茶カヌレはカヌレの中で一ジャンルを築いた感がありますが、抹茶カヌレに匹敵する強い個性のゴマ系カヌレと芋系カヌレはてとても新鮮に感じました。
また、カヌレ購入するときに、どれがどのカヌレかわかるように、手書きで付箋を書いてくれた優しさに感謝です。
シンガポールに行くことのある方はぜひ立ち寄ってみてほしいお店です✨
【店舗詳細】
店舗名:Flourcrafts Patisserie
地下鉄アクセス:East West Line Tanjong Pagar駅 徒歩4分ほど
所在地:70 Shenton Way, #01-08, シンガポール 079118
営業時間 日・月曜日 定休日
火〜土曜日 10時00分~17時00分
HP:https://flourcrafts.cococart.co/
instagram:https://www.instagram.com/flourcrafts/